ドラマスペシャル　白洲次郎

第1回　カントリージェントルマンへの道

教師にも平気で反抗するごう慢で暴れん坊の少年、白洲次郎。見かねた父・文平は、次郎を英国ケンブリッジ大学に留学させます。そこで生涯の友となる貴族のロビンと出会い、真のジェントルマン道に触れます。帰国後、伯爵令嬢・樺山正子との運命的な結婚をきっかけに、近衞文麿や吉田茂と親交を深めます。戦争回避の政治工作に奔走しますが、愛する祖国・日本と心の故郷・英国は開戦。次郎と正子は東京郊外の鶴川村に移り住みます。

第2回　1945年のクリスマス

戦争に背を向け、鶴川で家族と疎開暮らしをしていた白洲次郎。敗戦と同時に、吉田茂は次郎をGHQとの交渉役として最前線に送り込みます。流ちょうな英語を武器に堂々と渡り合う次郎は「従順ならざる唯一の日本人」と呼ばれます。正子は運命の師・青山二郎と出会い、文筆の世界にのめりこみます。そんな折、戦犯に指名された近衛文麿元首相は服毒自殺を遂げます。次郎は側近として、近衛を救えなかった怒りと悲しみに沈みます。

第3回　ラスプーチンの涙（最終回）

新憲法作成を巡って、GHQと火花を散らす熾烈（しれつ）な闘いを繰り広げる白洲次郎。さらに日本を立て直すべく、通産省設立や外資導入などに突き進みます。吉田茂の懐刀として汚れ役も担う次郎を、世間は「現代のラスプーチン」と批判します。一方、正子は師・青山二郎たちとの文章修行に没頭。夫・次郎とはすれ違いの日々が続きます。やがて、日本を独立に導くサンフランシスコ講和条約締結の日を迎えるのでした。