銀河英雄伝説 外伝 白銀の谷

Kap.I

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幼年学校を卒業したラインハルト・フォン・ミューゼルとジークフリード・キルヒアイスの最初の赴任地は、酷寒の惑星カプチェランカであった。前線基地BⅢ司令官ヘルダー大佐には、ラインハルトとその姉アンネローゼを憎むベーネミュンデ侯爵夫人から、ラインハルトの暗殺を指示する密書が届いていた。彼は、ラインハルトとキルヒアイス2人だけでの敵状偵察を命じる。宇宙を手に入れるための2人の長い戦いは、今始まろうとしていた……。

Kap.II

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猛吹雪の中、機動装甲車で偵察に赴くこととなったラインハルトとキルヒアイス。だが、装甲車の動力源である水素電池が、ヘルダーの命を受けたフーゲンベルヒによってすり替えられており、基地から離れた場所で動力が尽きてしまった。2人は、この偵察命令が罠であり、彼らを陥れる陰謀がカプチェランカを舞台に進行していることを洞察する。火器を使用できない状態の中で寒さと空腹に耐える2人は、やがて共有する過去に思いを馳せる。

Kap.III

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生きてBⅢに戻るため、同盟軍の装甲車を奪取することを決意したラインハルトとキルヒアイスは、たった2人で8人の同盟軍偵察隊を全滅させ、動力源と同盟軍のデータを入手する。彼らの死を確認するためにやって来たフーゲンベルヒは、ラインハルトの演技に騙され事件の黒幕を明かしてしまう。その上、アンネローゼを侮辱した彼をラインハルトは許さなかった。その頃、同盟軍の奇襲攻撃を受けたBⅢは、壊滅寸前の状態に陥っていたが……。

Kap.IV

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一連の事件に関して何も気付いていない風を装うラインハルトは、ヘルダーに同盟軍基地への大攻勢を行うよう進言する。今度こそ暗殺を遂行できると計算したヘルダーは、その案を受け容れた。単独での別行動を命じられたラインハルトは、予想通り背後から襲ってきたヘルダーを欺き、逆に捕らえようとする。しかし、幾多の戦火をくぐり抜けてきたヘルダーは手強く、激しい銃撃戦の末に形勢は逆転。ラインハルトは銃を突き付けられる。