逆賊‐民の英雄ホン・ギルドン－

第1回

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朝鮮第9代王成宗(ソンジョン)の時代。奴婢のアモゲは、幼い息子のギルドンが人間離れした怪力の持ち主であることに気づく。身分の低い者が怪力を持っていると知られると、ギルドンはもちろん家族も無事ではいられない。そんな中、ギルドンは旅芸人と力比べをするために町へ行くが、怪力を見せつける前にアモゲが阻止。その後、主人の息子であるスハクに嘘つき呼ばわりされ腹を立てたギルドンは、思わず巨大な臼を蹴り飛ばしてしまい…。

第2回

ギルドンの正体を隠すため、主人とは別に住まいを構える外居奴婢を目指すアモゲ。主人との交換条件を果たすべく開京に向かうも、商売がうまくいかず途方に暮れていた。そんな時、逃げ回っている盗賊のソブリと遭遇。とっさに彼を助けたアモゲは、その見返りとして盗みに協力し大金を稼ごうとする。一度はソブリに騙されるものの、アモゲの方が役者は上だった。ソブリから報酬の分け前をたっぷり貰い、アモゲは主人の元に帰るのだが…。

第3回

アモゲは、主人であるチョ参奉とその妻パク氏から逃げ出すことを決意。ソブリのつてで刑房のオム・ジャチと会い、密かに蓄えていた財産で良民の身分を手に入れる算段をつける。だが、チョ参奉らはアモゲの財産を奪おうと企て、アモゲの妻クモクを陥れる。その現場に居合わせたギルドンは母を守るため、アモゲと交わした約束も忘れ、怒りに任せて怪力を発揮。駆けつけたアモゲはギルドンを庇うため罪をかぶって捕われの身となり…。

第4回

最愛の妻クモクを亡くしたアモゲは怒りに駆られ、チョ参奉を殺害。その姿を目撃したギルドンは衝撃を受けるが、父をかばうために血の付いたわらじを密かに燃やす。だがパク氏の訴えによって、アモゲは主人殺しの疑いで投獄されることに。死刑となる危機にさらされながらも、アモゲは尋問の場で妻の無念を晴らそうとする。そんな中、親友のオプサンがギルドンから頼まれ事件当日について証言すると、他にも真実を話す者が次々と現れるが…。

第5回

パク氏はギルドンが怪力の持ち主だという噂を聞き、彼を1人で虎が出る山に向かわせる。ところが彼が無事に戻ってきたため、いつか自分が復讐されることを恐れ、アモゲ一家の皆殺しを考える。そんな中、廃妃の死去を知らされたアモゲ。チョ参奉が廃妃と内通していたことを覚えていたアモゲは、それを武器にパク氏の訴えを却下させ、晴れて出獄を果たす。やがて、アモゲは新天地を求め、家族らとともに匿禍里(イクァリ)へと向かう…。

第6回

アモゲたちは明との密貿易で商才を発揮しはじめるが、役人たちの厳しい取り締まりに困惑。そこでオム・ジャチを呼び寄せ、手柄をお膳立てして彼を長官に仕立てあげる。商売が軌道に乗り、親方と呼ばれるほど大きな存在となったアモゲ。だが、ギルドンは自分のせいで父が変わってしまったと心配するのだった。そんな中、アモゲはギルドンに剣術を習わせ立派な大人に育てようと考えるが、ギルドンの関心は“商売”に向いていた…。

第7回

12年後、ギルドンは女性を美しく変身させる小間物屋として全国を飛び回っていた。彼の手にかかれば、どんな男でも振り向かせることができるという噂を耳にした妓生のコンファはガリョンを使いに出し、ギルドンを呼び寄せる。「王を自分のものにしたい」と話すコンファを口説こうとしたギルドンは、ガリョンに平手打ちされてしまう。一方、アモゲは人身売買で悪名高いホ・テハクから手を組もうという誘いを断り、命を狙われるが…。

第8回

ギルドンは “匿禍里の親方”となったアモゲの身を案じ、一緒に農業をして暮らそうと父に持ちかける。ギルドンが怪力を失っていることを知ったアモゲは、彼と共に隠居することを決意。そんな矢先、王族であるチュンウォン君から、逃げ出した下女を連れ戻せと命じられたアモゲ。発見した下女に命乞いをされたアモゲは彼女を見逃してやり、チュンウォン君には死んだと嘘の報告をする。だが、チュンウォン君の裏ではテハクが暗躍していた…。

第9回

下女を殺したという濡れ衣を着せられて投獄されるアモゲ。さらに、パク氏の密告により、12年前の主人殺しまでチュンウォン君に知られてしまう。チュンウォン君からギルドンら全員を始末しろと命じられたテハクは、オム・ジャチを利用し罠に嵌める計画を実行。ギルドンはアモゲを助けるというオム・ジャチの計画に従い兄妹と共に父を待つが、現れたのは多数の刺客だった。妹オリニが捕まった時、ギルドンの中で眠っていた力が覚醒し…。

第10回

ギルドンは矢の刺さった体でオリニを捜し回り、コンファのいる妓房に辿り着く。妓生たちに怪しまれたギルドンはガリョンに殴られて倒れ、数日後に意識を取り戻したときには記憶を失っていた。しばらく妓房に身を寄せることになったギルドンは、刺さっていた矢を手がかりに自身に何が起こったのかを探り始める。やがて、彼は鼓手としてコンファの仕事を手伝うことになるが、コンファの世話をするうちに、2人の距離は徐々に縮まり…。

第11回

コンファの過去を知ったギルドンは、全てを受け入れ彼女と愛を交わす。一方、王宮では成宗が亡くなり、世子であるユンが第10代王燕山君として即位した。そんな中、あるきっかけで記憶を取り戻したギルドン。自分が妓房にやって来た時の様子をガリョンから聞き、コンファの部屋から一枚の布きれを見つける。それはオリニと自分を繋げていた命綱だったが…。コンファと再会の約束をして妓房を後にしたギルドンは、妹捜しの旅に出る…。

第12回

コンファは2カ月が過ぎてもギルドンから連絡のないことに傷つき、掌楽院に入り燕山君に近づこうと決意。ギルドンが妓房に戻ったときにはコンファの姿はなく、ガリョンだけが彼を待っていた。彼女と共に訪れた母の墓で、オム・ジャチと再会。アモゲが生きているという衝撃の事実を知らされる。彼の案内でボロボロの姿のアモゲと相見え、2人は声にならない喜びを分かちあった。さらにギルドンは散り散りとなった父の仲間を捜し歩き…。

第13回

ギルドンの兄、ギリョンは両班になりすまして生きていた。ソン・ドファンに連れられて書院を訪れた彼は儒生のジョンハクと出会い、共に勉学に励もうと誘われる。一方、チュンウォン君への復讐を決意したギルドン。手始めにテハクを陥れようとするが、ヨンゲらが逃げ出し人数も足りずにいた。そこでギルドンは、テハクを徐々に追い詰める作戦を開始。テハクの部屋に潜入しアモゲの数珠を取り戻す危険な役目を、ガリョンが買って出て…。

第14回

ガリョンが無事に数珠を取り戻し、ギルドンは畳み掛けるようにテハクを拉致。チュンウォン君への復讐に力を貸すよう脅しをかける。一方、コンファは王と謁見する日が来ることを信じながらも、心の片隅ではギルドンのことを想う日々を過ごしていた。そんな中、ギルドンが怪力を取り戻したことに気づいたアモゲ。オリニのことを思い出し悲しみに暮れるギルドンの姿を見て、家族のことは忘れて自分とは違う生き方をしろと告げるが…。

第15回

ある儒生の処罰に関して燕山君は強硬な姿勢をとるが、それを不服とする儒生たちが座り込みを続行。燕山君は王として自分が認められていないことに苦悩する。そんな中、王に会いに行くチュンウォン君一行に、運び屋として潜入することに成功したギルドン。馬を引くギルドンは踏み台としても体を張り、チュンウォン君の信頼を獲得していく。一方、コンファは失意の燕山君を慰めるため、舞を踊らせて欲しいとキム尚伝(サンジョン)に願い出て…。