歌詞

図書館にて

さだまさし

作詞
さだまさし
作曲
さだまさし

大きな窓から差す

柔らかな光の中で

パサージュ論を読む君の横顔に

じっと見とれていた


真白な夏の雲が

山際の空に咲いた

水浅黄色の君のTシャツの

白い腕が眩しい


或いはベンヤミンを語る

君は強いアウラに満ちて

或いは賢治を語る

君は大いなる慈愛(アガペー)


図書館という大宇宙に

二人きり浮かんでた

あの時


窓から見える水辺の

睡蓮が音も無く咲いた

あたかも五次方程式のように

心も恋も解けない


大きな時間(とき)の粒に

緩やかに身を横たえ

E=mc2と僕が書けば

恋は光速を超えた


或いは未来を語る

君は不安と勇気に揺れて

或いはふるさとを語る

まなざしは母に似ていた


図書館という大海原に

二人きり浮かんでた

あの時


遙かな時間(とき)は過ぎて

図書館に僕は独りで

正義についてのディベートを

読みながら

まだ君を想っている


大きな窓から差す

柔らかな光の中で…

提供: うたまっぷ