朝日新聞デジタル ツバメに愛される「お宿」 巣作りを見守る夫婦の35年
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奈良県宇陀市の大宇陀地区に、ツバメに愛された家がある。35年も毎年やってきては木の柱に巣を作り、いま37個ほどある。今年も3月17日に第1陣がやってきた。お盆のころに第3陣が飛び去っていくまで、ツバメをいとおしむ夫婦の幸せな日々は続く。  チュンチュン、チュンチュン。朝5時前になると、西谷重信さん(74)と妻の真知子さん(71)が暮らす家の納屋からツバメの鳴き声が聞こえ始める。  「一羽が鳴いたら、みな鳴きますわ。しばらくしたら外へ飛んでいきます。『明るくなったからいこか』とでも言うてますんやろな」。そう言って重信さんが笑う。  今年はすでに3組の親子が飛び立っていった。農機具などが置いてある納屋には6月8日現在、7組の親子が生活している。それぞれの巣に4~5羽のヒナがいて、親は周辺の田んぼや里山を飛んでは、えさのトンボやバッタを捕獲。巣に戻って子どもに食べさせる。一日中、この繰り返しだ。  「あれだけ飛び回ってるのに、ツバメ同士がぶつかったのは見たことない。ほんまに不思議ですわ。鳥のアレがあるんやろねえ」。真知子さんも笑う。  西谷家の納屋に最初にツバメが飛来したのは1985年ごろ。冬はシャッターを下ろし、暖かくなる3月ごろから開け放っていた。「最初は1組か2組やったかな。こっちも『ツバメが来たなあ』という軽い感じでね。じきに『今度はいつ来るんかな?』という気持ちになってきました。来るのが遅いと『何かあったんちゃうか?』と心配になるしね」と重信さん。年を重ねるごとに、納屋の巣が増えていった。

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00:01:17
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